<特徴>
ローマンカモミールは、ジャーマンカモミールとよく似た白い花を咲かせますが、花だけでなく葉にもリンゴの香りがある常緑の多年草です。花の時期以外は草丈が低く、カーペット状に横に広がり、踏みつけにも強いので、香る芝生として栽培されることで有名です。

「植物の医者」とも呼ばれるように、ローマンカモミールはまわりの植物を元気にするといわれます。このため、コンパニオンプランツとして花壇や菜園に植えられることもあります。耐寒性はありますが、日本の高温多湿の夏には弱いため、夏越しには工夫が必要となるハーブです。
古くから薬草として用いられた歴史があります。ティーはジャーマンカモミールより幾分苦みがあり、成分にも違いがありますが、イギリスではジャーマンカモミールの代わりに使われます。消化器系の不調に内服したり、皮膚の炎症に外用したりしますが、妊娠中は使用を避けましょう。花を蒸留して得られる精油には鎮静作用があり、リラックスを目的にアロマテラピーで使用するほか、産業的には主に化粧品に用いられています。      

<ローマンカモミールの利用法>
飲食用:花/ハーブティー
香料用:精油/アロマテラピー 花/入浴剤、ポプリ、化粧品、芳香剤 茎や葉/入浴剤
クラフト用:押し花、ポプリ
園芸用:グラウンドカバー、香りのベンチ、コンパニオンプランツ
薬用:精油/吸入剤
を帯びた緑色の葉は、キャラウェイのようなすっきりとした香りをもち、細かく刻んで卵やジャガイモ、魚介料理に使われる。
タネをかむと、葉より刺激の強い香味があり、ピクルスやパンの香りづけ、ソーセージなどに利用する。

<育て方のポイント>
ローマンカモミールは、日当たりと風通しのよい場所を好みます。カモミールは蒸れに弱いので乾かし気味の方がうまく育つ草花です。
用土は、水はけの良い土壌を好み、市販のハーブ専用培養土でも問題なく育ちます。